
最近の法改正により注目度が高まっている電動キックボードですが、「立ち乗りだと疲れる」「バランスが不安」と感じる方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、座って運転できる「椅子付き電動キックボード 」(サドル付き)モデルに注目します。
特に特定小型原付の基準に対応し、免許不要で乗車できるモデルは人気が高まっています。
座り乗り可能なモデルは、長時間の移動でも体への負担が少なく、車体が安定しているため、安定性抜群の走行が可能です。
しかし、通常のキックボードと比べて、いくつかの注意点もあります。
後悔しない製品選びのために、この記事では失敗しない選び方を解説し、厳選したおすすめをご紹介します。
この記事でわかること
- 椅子付き電動キックボードのメリットとデメリット
- 特定小型原付に対応したモデルの選び方のポイント
- 安定性や航続距離に優れたおすすめモデル
- 免許不要で公道を走行する上での注意点
Contents
「椅子付き電動キックボード」とは
- 椅子付き電動キックボードのメリット・デメリットを解説
- 失敗しない!椅子付き電動キックボードの選び方
- 快適で安全な電動キックボード 椅子付き おすすめモデルのまとめ
椅子付き電動キックボードのメリット・デメリットを解説

ここでは、椅子付き電動キックボードを検討する上で知っておくべき、利点と欠点の両方を解説します。
メリット:長距離移動の快適性と安定性
椅子付きモデルの最大のメリットは、何と言っても長距離・長時間の移動における快適性の高さです。
長時間の立ち乗りは足腰への負担が大きく、疲労が蓄積しやすいですが、座って運転できることで、疲労を大幅に軽減できます。
例えば、通勤や通学で片道30分以上乗車する場合、座り乗りは非常に有効です。
また、一部の椅子付きモデルは、三輪タイプであったり、重心が低く設計されていたりするため、立ち乗り専用モデルよりも安定性抜群である点も大きな魅力です。
信号待ちなどで停車する際も、サドルに座ったまま安定した体勢を保ちやすく、特に乗り慣れていない初心者の方にとって安心感につながります。
椅子が付属することで、シニアの方や体力に不安がある方でも、電動キックボードでの移動がぐっと身近になりますね。
デメリット:車体の重量と携帯性
一方で、デメリットも存在します。まず、サドルや関連部品が付く分、車体重量が重くなる傾向があります。
単純に持ち運ぶ必要がある場合や、集合住宅での保管・充電のためにエレベーターに乗せる際などに、この重量が負担になる可能性があります。
さらに、多くのモデルは折りたたみが可能ですが、椅子や大型のバッテリーを搭載しているモデルは、折りたたんでもかさばりやすいという欠点があります。
このため、頻繁に車に積み込んだり、公共交通機関で持ち運んだりすることを想定している場合は、折りたたみ時のサイズをしっかり確認する必要があります。
失敗しない!椅子付き電動キックボードの選び方
ここでは、快適で安全な椅子付き電動キックボードを選ぶために、特に重要となるポイントを3つご紹介します。
法規制対応:特定小型原付モデルを選ぶ
公道で合法的に安全に乗るためには、必ず日本の道路交通法に適合したモデルを選ぶ必要があります。
特に、2023年7月施行の改正法で新設された「特定小型原動機付自転車」の区分に対応しているかを確認してください。
特定小型原付モデルであれば、16歳以上であれば免許不要で運転が可能です。
また、最高速度が20km/h、歩道走行時には6km/hに切り替わるモードを搭載していることが必須です。
購入の際は、「特定小型原動機付自転車対応」または「性能等確認済」の記載があるかを確認することが重要です。
| 確認項目 | 特定小型原付の基準 |
|---|---|
| 免許 | 16歳以上であれば不要 |
| 最高速度 | 車道20km/h、歩道6km/h |
| 保安部品 | 前照灯、尾灯、ウインカー、最高速度表示灯などが必須 |
安定性を高める構造:三輪・サスペンションの有無
椅子付きモデルを選ぶユーザーの多くは、安定性を重視しています。安定性を高める構造は主に二つあります。
一つは、三輪(前一輪、後二輪など)の構造です。
三輪モデルは自立するため、停車時や低速走行時のふらつきが少なく、圧倒的な安心感があります。
特にバランスに自信がない方にはおすすめです。
もう一つは、サスペンション(緩衝装置)の性能です。サドルに座って運転する場合、路面の衝撃が直接体に伝わりやすいため、前後輪に優れたサスペンションが搭載されているモデルを選ぶと、乗り心地が格段に向上します。
例えば、独立懸架サスペンションなどは走行時の安定性に寄与します。
サドルの機能性と航続距離
椅子付きモデルの利便性は、サドルの仕様によって大きく左右されます。
まず、サドルの高さ調節機能は必須です。運転者の身長や好みによって最適な高さに設定できるかを確認しましょう。
また、立ち乗り・座り乗りを使い分けたい場合は、サドルの着脱が簡単かどうかも重要なポイントになります。
そして、座り乗りを選ぶということは、長距離の移動を想定していることが多いです。
そのため、バッテリー容量と最大航続距離を必ずチェックしてください。
例えば、航続距離が30km程度のモデルであれば、通勤・通学だけでなく休日の移動にも十分対応できるでしょう。
補足:バッテリーが簡単に車体から取り外せるモデルであれば、車体を屋外に置いたまま、バッテリーだけを屋内で充電できるため、集合住宅にお住まいの方に特に便利です。
「椅子付き電動キックボード」おすすめ3選
ここまで、椅子付き電動キックボードを選ぶ上での重要なポイントを解説してきました。
それでは、具体的にどのようなモデルが市場で人気を集め、高い評価を得ているのでしょうか。
ここでは、前述の特定小型原付への対応状況や安定性の構造、そして長距離走行が可能なバッテリー性能など、選び方を考慮したおすすめのモデルを厳選してご紹介します。
1. AINOHOT ST3【特定小型原動機付自転車】
本製品は三輪タイプで車体が自立し、独立懸架サスペンション(インディペンデントサスペンション)を搭載しているため、バランスに自信がない初心者でも車体自体の高い安定性を享受できます。
椅子(サドル)は本体とは別売りですが、高さ調節が可能で、着脱も簡単なサドルを装着できます。
サドルを装着すれば、長距離の移動や信号待ちの際も座ったまま体勢を維持できるため、足腰への負担を大きく軽減します。
立ち乗りと座り乗りをユーザーのニーズに合わせて選択できる柔軟性も魅力です。
こんな人におすすめ
- バランス感覚に自信がなく、高い安定性を求める方。
- 状況に応じて、立ち乗り・座り乗りを使い分けたい方。
- 三輪タイプで安心感があり、特定小型原付に対応したモデルを探している方。
2. 特例特定小型原付 電動キックボード WEZONE WZ-KICK01-BK
本製品は特定小型原付の保安基準に適合しており、座って運転できるサドルが標準装備されていることが大きな特徴です。
座り乗り仕様のため、長距離の移動でも立ち疲れの心配がなく、どなたでも自転車のように気軽に乗ることができます。
採用されているロードバイクのような穴あきサドルは、衝撃を吸収するクッション性と乗車時の圧迫を軽減する設計がされており、ロングライドの快適性を高めています。
また、サドルとハンドルは折りたたみ可能で、コンパクトに収納できる利便性も兼ね備えています。
こんな人におすすめ
- 長時間の移動が多く、座って快適に運転したい方。
- サドル(椅子)が最初から付属しているモデルを探している方。
- 自転車のように安定感があり、気軽に乗り始めたい特定小型原付ユーザー。
3. 【特定小型原動機付自転車】 電動キックボード 椅子付き タステップ
「タステップ」は、椅子付き(サドル付き)として設計された特定小型原動機付自転車です。
長距離の走行データを見ると、ECOモードでは最大38km、SPORTモードでも22kmの航続距離があり、椅子に座って快適に中・長距離の移動が可能です。
さらに、カゴが標準で付属しているため、日常の買い物や荷物の運搬にも大変便利で、実用性が高いモデルと言えます。
また、型式認定を取得しているため、公道走行に必要な保安基準への適合性も信頼できます。
こんな人におすすめ
- 毎日の買い物や通勤など、日常的な利用をメインに考えている方。
- 長距離の移動にも対応できるバッテリー性能を重視する方。
- 型式認定取得済みの、法規制対応に信頼性の高いモデルを求める方。
まとめ:「椅子付き電動キックボード」 おすすめ3選!失敗しない選び方
これまでの比較と選び方のポイントを踏まえ、椅子付き電動キックボードの要点を最後にまとめます。
前述の通り、椅子付きモデルは長距離移動の快適性と安定性に優れています。
購入する際は、必ず特定小型原付対応かどうかを確認し、ご自身の利用目的や体力に合った構造(二輪か三輪か)を選ぶことが重要です。
ここでの要点リストを活用し、最適な一台を見つけてください。
- 椅子付きモデルは長時間の移動による疲労を軽減する
- 三輪タイプは自立するため転倒リスクが低く安定性が高い
- 特定小型原付対応モデルは16歳以上で免許不要となる
- 公道走行のためには保安基準適合とナンバープレート取得が必要
- サドルの高さ調整機能は快適な運転姿勢に必須
- バッテリー容量が大きいほど航続距離が長くなり長距離移動向き
- ソリッドタイヤはパンクの心配がないが乗り心地はサス性能に依存する
- サスペンション性能は座り乗りの乗り心地を大きく左右する
- 椅子付きは重量が増すため携帯性や収納場所を考慮する必要がある
- 座り乗り専用か、立ち乗り・座り乗りを切り替えられるかを確認する
- カゴ付きモデルは日常の買い物や荷物の運搬に非常に便利である
- 折りたたみ機構に二重ロックがあるかなど安全性を確認する
- 車体カラーやデザインも長く使う上での重要な選択肢である
- 価格と性能のバランスを考慮し予算に見合うモデルを選ぶ